股関節

放射線治療の後

悪性腫瘍の摘出手術後に放射線照射の治療を数回受けた方です。

「とにかく身体がだるくて台所に立ってるのが辛かったです。料理を1品作っては横になって休む、そしてまた1品作っては横になるという感じでした。身体を動かせなかったので身体が固まってしまって。今でもうまく身体が動かないという感じです」と説明してくださいました。

当院を受診された時は台所仕事は出来るようになっていましたが、身体は重く動かしにくい状態でした。また抗がん剤の副作用で手足のしびれが続いていました。しびれた感じがあるので、物を掴む時に感覚が鈍く物が掴みにくいそうです。

さて、身体を動かさないと関節の動きの幅(関節可動域)が小さくなります。この関節可動域を大きくするのは鍼灸の得意技。そこで股関節の動きを制限している筋肉を鍼とお灸で緩めていきました。動きを確認しながら治療を進めるので、患者さんご本人に、1回目の治療で股関節の動きがどんどん大きくなって行く変化を感じていただけました。

さあ、股関節の動きが大きくなると、歩いた時に歩幅が大きくなります。それは今まで使っていなかった筋肉を使い始めるという事です。ですので、患者さんには「無意識に歩幅が大きくなるので明日あたり筋肉痛になるかもしれません。それは鍼灸治療で悪化したのではなく、身体の動きが大きくなり筋肉を使うことで、身体が開発されている証拠です。心配はいりません」と説明しました。

2回目にお話しを伺うと案の定筋肉痛が出ていました。治療成功です!さらに股関節の動きが大きくなるように鍼灸治療をしました。そうしましたら、

3回目。予約時間よりずいぶんと早く来院されました。

いつもと同じ時間に家を出発されたそうですが10分も早く治療室に着いてしまったそうです。足の運びがスムーズになっていたのです。患者さんご本人も驚かれていました。

さて、足先のしびれですが、身体を動かすのが億劫でなくなったのでササっと動ける、何か思いついた時にパパっと動ける。そうすると足のしびれに気持ちが行かなくなり、気になる回数がかなり減ったとのこと。

身体が気持ち良く動けるというのは、QOLが上がる事を意味しており、とても大切な事だと教えて頂きました。

メイ治療室 女性のための鍼灸院
板橋区志村1-1-13
080-4084-1310

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ぎっくり腰が治ったの巻

前回のブログでぎっくり腰になった顚末を書きました。

これが治らないの何のって。自分で鍼灸しても3週間以上も同じ強さの痛みが続いてました。こうなるとぎっくり腰じゃない、立派な腰痛症。でもそれも昨日まで♥Twitterに上げてます。

 

「痛いところは原因じゃない」が自説です。どんな事をしたかというと、

まず、痛いのは右腰でお尻に近いところ。なので腰ではなく、そこに続くお尻や股関節を治療してました。しかし全く効かないので痛むところも治療しましたよ自説は横において。

しかしそれも効かないので、昨日は更に下の右大腿の後ろ側ハムストリングスに鍼をしました。

そこは痛くもカユクも無いのだけど古典的な鍼灸の考え方に「背中や腰の辛さは膝裏(つまり足の後ろ側)に尋ねてみよ」というのがあるんです。この考え方は理解できるので右ももの後ろにアプローチしたんです。

するとどうでしょう?今朝からスッキリ!

腰痛の辛さ10→1に改善。

おお、鍼灸が効いている~~

 

私の腰痛は右側。私の重心も右側。それは私の体の使い方に癖があり、それが右重心にさせています。

実際、新生児の孫を抱っこして寝かしつける最中に自分の動きを観察しましたら右側がメインでした。

重い赤ちゃんを抱っこして立つ、足で立っている、それも右ばっかり。

この動作が腰痛の原因となる、ハムストリングスの使い過ぎになっているわけでこの運動学が知りたいです。今朝spoonの#おかの日記で鍼灸師は運動学をもっと学ぼうと話してました。

で、Twitterの件、妊婦さんの腰痛。

妊婦さんはお腹が大きくなり体重も増える、それを体の重心の場所で支えてます。そこにどんどん負担が掛かるんですね。

ある妊婦の患者さんが仰ってました。

「出産したら腰痛は治るから大丈夫」と整形の医師から言われましたと。

確かに妊婦さんご本人の重さは出産で減りますよね、でも「産後に抱っこする赤ちゃんはドンドン成長して重くなるでしょう?3000gで産まれた赤ちゃんは3ヶ月で2倍の6000gにもになるのよ~。体の癖を今治しておけば生涯の資産ですよ」と伝えてます。

資産、築いてたつもりだったんだけどね~💦

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妊婦さんの治療、恥骨の痛み

先日、助産師を対象にした「産後の肩こりと母乳トラブルのツボ」講座の講師に招いて頂いた記事を載せました。その記事を書きながら10年以上に渡る妊婦さんの臨床について、あれこれ振り返ったので書き留めてみます。

 

メイ治療室は女性専門ですので、逆子が治らない妊婦さんや、産後は母乳のトラブル、腰痛、肩こりはもちろん、足の裏(足底)の痛み、膝の痛み、朝起きられない、腕がしびれる、指が痛い、疲れやすいなど、様々な症状をお持ちのママ達が、板橋区の地域の助産師さんから、また産婦人科に勤務されている助産師さんから勧められてお見えになります。

 

逆子を治すには昔からお灸が良く効くことが知らせているからでしょう。また助産師さんの中にはご自身が鍼灸治療を受けられて、鍼灸治療が安全であること、妊婦さんが(もちろん産後の女性も)鍼灸を受けても大丈夫なことをよくご存知でいらっしゃるので勧めて下さるようです。

このようなご縁も含め、私は妊娠中の女性の身体が変化する様子を拝見する機会に恵まれました。実際に妊婦さん、そして産後の女性の治療を進めて行きますと、皆さんそれぞれに他のつらい症状があったり、新たに出てきたりします。

 

とくに妊婦さんは、赤ちゃんが育つと同時にお腹がせり出て姿勢が毎日少しずつ変化して行きます。その過程で、個々の弱い部分に負担がかかり様々な症状が出てきます。例えば腰痛はもちろんですが、会陰が痛い、恥骨が痛い、下腹が引きつれて痛い、ふくらはぎがつる、太ももがつらいなどなど。

これらは鍼灸治療で改善しています。例えば多くの妊婦さんが感じる恥骨の痛みを考えてみましょう。その原因としてリラキシンという身体をゆるめるホルモンが恥骨を作る2つの骨の結合をゆるめるので、痛みが出るという説があります。恥骨の結合部がゆるんだら、そもそも歩けないでしょう?と私は思っていました。だってそれは骨折してるのと同じなんですから。

原因は他にあると考え、恥骨に痛みを起こすと考えられる部分に鍼灸でアプローチしてみました。すると良い具合に痛みが取れることがわかりました。

鍼灸治療で出産に必要なリラキシンの分泌を即座にストップできるとは思えません。痛みが改善するということは、やはり原因はリラキシンではない、恥骨結合部のゆるみではないと確信しました。

 

そして治療後に(なぜ、この方法で恥骨の痛みが取れるのだろう?)と振り返って自分の治療を検証しますと、妊婦さん特有の身体の変化が原因とわかってきました。

 

すると、今度は妊婦さんの他の症状についても、その原因が見えてくるようになりました。

患者さんとの対話、つらさを持つ身体との対話、症状と対話することで、沢山教えて頂きながら、私の治療スタイルも変化しています。

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