炎症性多発性関節炎(IP)のリスク評価
女性に多い関節炎(リウマチなど)の発症リスクを簡単なライフスタイル要因でチェックできると、第13回欧州リウマチ学会で発表がありました。
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対象は、2万5355人(40~79歳)で、その追跡調査を行った。
男性では、喫煙量が多いほどプラススコア(10箱毎/年で+1~+4)、肥満(BMI≧30)が+2、糖尿病が+4だった。
アルコール摂取は多いほどマイナス(1日3単以上で-3)となったほか、地位の高い職業は-4だった。
女性は喫煙については、喫煙の有無で「あり」の場合に+2で、出産歴2回以上も+4だった。一方、授乳期間は6カ月ごとに長いほどスコアはマイナスとなり、2年以上で-4だった。
日経メディカルオンラインより
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女性は、女性ホルモンの変動が関節炎の発症と関係が深いと言われています。ですから出産回数が増えると+4とリスクが高くなりますが、それを授乳期間で打ち消せるのは喜ばしいことです。
授乳中は脳からオキシトシンととプロラクチンというホルモンが分泌されます。
プロラクチンは排卵を止め、授乳する赤ちゃんがいる間は次の妊娠を抑制します。完全母乳で育児をすると、排卵は1年以上ないことが珍しくありません。出産前の妊娠中もまた、女性ホルモンの変動がないので妊娠~母乳育児の間、2~3年は女性ホルモンの変動から遠ざかります。これがリウマチのリスクを下げているのかもしれません。
またオキシトシンホルモンは「幸せホルモン」 「愛情ホルモン」 「安らぎホルモン」と呼ばれ、赤ちゃんとの絆作りに作用すると言われています。授乳期間が長くなるほど、このホルモン分泌も続きますので、女性の心身は安定すると考えられます。
ヒト本来の育児をするとき、女性は健康を手に入れることができるのですね。私自身も母乳育児で月経が長く抑制されたおかげで、貧血が改善しました。
メイ治療室では鍼灸で母乳育児のお手伝いをしています。乳腺炎を繰り返す、母乳が足りない等、どうぞご相談ください。
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