膝の痛み、3
膝の痛み2のつづきです。
簡単な運動をしたら、病院で骨変形だから治らない、と言われた膝の痛みが軽減しました。いったい何が起こっていたのでしょうか?
この方は歩行では痛みや不便はありません。歩き始めと階段の上り下りで痛みがありました。そして検査をすると、片足で立つのが苦しいです。特に膝痛の強い右足で立つのは大変です。
歩行とは、交互に片足で立つことの連続です。しかし歩行中に片足で立っているのは1秒もかからないため、彼女は片足立ちができない、と感じることはありません。それが証拠に初診の時にこうおっしゃっていました。「膝痛はあるけれど、いくらでも歩けるんです。不思議。」と。
しかし、実際には右足は踏ん張れないため、歩行中は右足で立つ度に右足が不安定に揺れています。その揺れを右膝が引き受けていたのです。
私が彼女に処方した簡単な運動とは、右足が踏ん張れるようになる運動でした。これを10回行った後に、段差を上っていただくと、運動前の痛みを10として、運動後は5以下に改善し、半減しました。
膝の痛みは、加齢による骨変形もありますが、この方のように筋肉の弱化が原因になっていることもあります。筋力は1年に1%減っていきます。健康を保つには栄養だけでなく、運動、休息というのも深くうなづけます。
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